乗用草刈機と歩行型自走式、何が違う?

農機具の豆知識

工場に、これまで見たことのない形の草刈機がありました。

工場で整備されていたのは、座って運転するタイプの草刈機でした。以前ご紹介した歩行型の自走式草刈機とは違い、ハンドルと座席がついています。今日はこの「乗用草刈機」について、整備士さんに教わったことをご紹介します。

💡 乗用草刈機とは?運転席に座って操縦するタイプの草刈機。広い面積を効率よく刈るために作られた機体で、歩行型の自走式草刈機よりも車体が大きく、エンジンの力も強めです。

歩行型との違い

歩行型の自走式草刈機との一番の違い

以前ご紹介した自走式草刈機は、押して歩きながら操作する歩行型でした。今回の乗用草刈機は座って運転するため、広い面積を長時間刈っても足腰への負担がぐっと少なくなります。整備士さんいわく「面積が広ければ広いほど、乗用のほうが体力的に楽。ただしその分、車体も大きくなる」とのことでした。

写真のようにV型ツインエンジンを積んだ機体もあり、歩行型よりパワーのある仕様が多いのも特徴です。広い畑や法面が多い農家さんほど、乗用タイプを選ぶメリットが大きくなります。また、法面(のり面)のような傾斜地では、乗用タイプでも安定して走行できるかどうかを事前に確認しておくことが大切だそうです。

乗用ならではの弱点と装備

小回りが利きにくいという弱点

車体が大きい分、狭い場所や隅っこの草刈りには不向きという弱点もあります。整備士さんは「畑のまわりをぐるっと刈るような広い面積は得意だけど、木の根元や塀際の細かい部分は歩行型や刈払機のほうが小回りが利く」と話していました。

実際の運用では、乗用草刈機で広い面積を一気に刈ったあと、届かない隅を刈払機で仕上げるという組み合わせで使われることが多いそうです。1台で全部を済ませようとするより、機体ごとの得意分野を活かして使い分けたほうが、結果的に作業時間も短くなるとのことでした。

整備士さんいわく「乗用草刈機を検討される農家さんには、まず畑の形を聞くようにしている。四角くまとまった畑なら乗用が活きるけど、複雑な形の畑だと小回りの利く機種のほうが向いていることもある」とのこと。面積だけでなく形も選び方の判断材料になるようです。

ハンドル・座席まわりの装備

写真のように、乗用草刈機にはハンドルと座席、そして足元にペダル類が備わっています。車のような感覚で操作できる反面、初めて乗る方は取り回しに慣れるまで練習が必要だそうです。整備士さんいわく「急な方向転換や段差の乗り越えは、慣れないうちは特に注意してほしい」とのことでした。

座席まわりの整備では、ハンドルの操作系やブレーキ・アクセルワイヤーの動きも定期的にチェックするそうです。可動部が多い分、点検箇所も歩行型より増えます。タイヤの空気圧やベルトの張り具合も、乗用ならではのチェック項目だといいます。

向いている畑・農家さんは

どんな畑・農家さんに向いている?

乗用草刈機は、広い面積をまとまって刈る機会が多い農家さん向きです。逆に、畑の面積がそれほど広くない、あるいは細かい場所の草刈りが中心という場合は、歩行型の自走式や刈払機のほうが取り回しやすく、コスト面でも導入しやすいことが多いといいます。

迷ったときは、畑の広さや形、普段の作業パターンを伝えて相談するのがおすすめです。同じ「広い面積」でも、形や傾斜によって向く機種が変わることもあるそうです。

📝 まとめ
乗用草刈機は座って運転するタイプで、広い面積の草刈りを体力的に楽にこなせるのが強みです。ただし車体が大きく小回りが利きにくいため、隅の草刈りは歩行型の自走式草刈機や刈払機と組み合わせて使うのがおすすめ。畑の広さや形に合わせて機種を選ぶのがポイントです。

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同じ「草刈機」でも、畑の形や広さによって向き不向きがあるのだと知りました。私もまだまだ事務見習いなので、お電話で相談を受けたときはまず畑の様子を伺うようにしたいと思います。

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