休憩中の工場から、いつもと違う機械音が聞こえてきました。のぞいてみると、意外な光景が広がっていました。
休憩中、整備士さんが工具箱を横に置いて、見慣れない黒い機械をいじっているのを見かけました。よく見ると、愛用のポップコーンメーカーでした。
スイッチが壊れて動かなくなってしまったのだそうです。「買い替えようか」と思ったものの、結局は自分で直すことにしたと聞き、さすが整備士さんだと思いました。
普段からお客さんの農機具を直している人が、自分の家電も同じように直してしまう。当たり前のようで、なかなかできることではないと思います。

分解して見えた故障の原因
まずはモーター部分を取り出して状態を確認していました。普段は農機具のエンジンやモーターを見ている目で、家電の中身もすんなり読み解いてしまうようです。
本体を持ち上げて見せてくれたときの表情が、なんだか誇らしげでした。仕事道具ではなく趣味の家電でも、直すとなると腕が鳴るのかもしれません。
原因は小さなスイッチ部品の破損でした。配線を通すための穴が塞がってしまっていたようで、本体に新しく切り込みを入れてコードを通し直すという力技の修理をしていました。
切り込みの縁もきれいに整えられていて、間に合わせではなく、ちゃんと使い続けられる直し方を意識しているのが伝わってきました。

手のひらに乗るくらい小さなオレンジ色の部品が、壊れた原因のスイッチでした。指先ほどのパーツが壊れただけで、機械全体が動かなくなってしまうのだから不思議なものです。
こんなに小さな部品まで観察して原因を突き止められるのは、日頃から細かい部品を扱っている整備士さんならではだと感じました。同じ部品を新しく取り寄せるのではなく、その場にある材料で直してしまう発想にも驚かされました。

直ったあとの実食タイム
配線をつなぎ直して本体に戻すと、青いランプが点灯しました。電源が入った瞬間、思わず「おお」と声が出てしまいました。
ちゃんと直っているか、動作確認をしている整備士さんの手つきも、いつもの整備と同じくらい真剣でした。

そして迎えた実食タイムです。容器いっぱいに、ふわふわのポップコーンができあがっていました。修理が成功した何よりの証拠です。
農機具屋の整備士さんは、農機具だけでなく身の回りの機械にも同じ目線で向き合っているのだと知り、頼もしさを改めて感じました。

💡用語ボックス:故障の切り分け
家電が動かなくなったとき、まず疑うべきはモーター本体か、電源まわりの配線・スイッチかを見極める「故障の切り分け」です。今回はモーター自体は無事で、スイッチの破損が原因でした。原因を正しく特定できれば、買い替えずに直せることも多いそうです。
家電が壊れたとき、すぐに買い替える前に「モーターは無事か」「配線やスイッチだけの問題ではないか」を確認してみると、修理で済むこともあります。
電話でお客さんから農機具以外の相談を受けることはありませんが、こういう話を聞くと、整備士さんの観察力や手先の器用さは機械の種類を選ばないのだと実感します。農機具屋の技術は、案外身近なところでも役に立つのかもしれません。
壊れたものをすぐに諦めず、直して使い続ける姿勢は、農機具の整備にも通じるものがあると感じました。捨てる前に一度直せないか考えてみる、という習慣そのものが、整備士さんらしいのだと思います。
📝まとめ
整備士さんの愛用ポップコーンメーカーは、スイッチ部品の破損が原因で動かなくなっていました。本体に切り込みを入れて配線を通し直すという工夫で見事に修理し、無事にポップコーンが出来上がりました。農機具の整備で培った観察力と手先の器用さは、身の回りの家電にもしっかり活きていました。
普段からお客さまの農機具を直している人が、自分の家電も同じように直してしまう姿を見て、なんだか嬉しくなりました。私もまだまだ事務見習いですが、こうした一面もこっそりお伝えしていきたいです。

