同じようなご相談を立て続けにいただくことがあります。今日はそんな刈払機のトラブルのお話です。
「草を刈っていたらナイロンコードが出てこなくなった」「新しいコードに交換したばかりなのに、あっという間に切れてしまう」——刈払機の修理でこの相談は本当に多いです。実はどちらも原因はコード自体ではなく、ヘッド内部の使い方や消耗にあることがほとんどです。今回はコードが出ない・すぐ切れる原因と、自分でできる対処法を整備士さんに聞いてきました。
💡 ナイロンコード式とは
刈払機の刈刃には、金属のチップソーを使うタイプと、樹脂製のナイロンコードを高速回転させて草を刈るタイプがあります。ナイロンコード式は石やコンクリートの縁など硬いものに当たっても刃こぼれしにくく、庭先や花壇まわりの手入れに向いています。ヘッド内部にコードが巻かれたリールが入っていて、使うたびに少しずつコードが送り出される仕組みです。
コードが出てこない主な原因
▌ よくある原因
- コード同士が絡まっている——巻き方が乱れていたり、湿気で貼りついていると送り出しが止まる
- リール内に土や草くずが詰まっている——ヘッドを開けると中に緑色の草くずが固まっていることがよくある
- コードの巻き残りが少ない——残量が減るとバネの力が弱まり、遠心力で送り出す力が足りなくなる
- 送り出しボタン(バンプ式)の反応が悪い——地面に軽く叩きつけて送るタイプは、内部のツメが摩耗すると反応しづらくなる
持ち込まれる機体の多くは、実はヘッドを開けて巻き直すだけで直ります。無理に引っ張り出そうとするとバネやツメを壊してしまうことがあるので、送り出しが硬いと感じたら一度作業を止めて中を確認するのがおすすめです。

コードがすぐ切れる主な原因
▌ よくある原因
- コードの太さが機体に合っていない——細すぎるコードは高回転で切れやすく、太すぎるとモーターに負担がかかる
- ブロックや縁石に強く当ててしまっている——硬いものへの接触が続くと摩耗が早まる
- 古いコードを使っている——ナイロンは紫外線や乾燥で徐々に劣化し、パリパリと割れやすくなる
- 回転数が高すぎる設定で使っている——必要以上にスロットルを開けていると摩耗が早い
コードの太さは取扱説明書に適合サイズが書かれていることが多いので、購入の際は必ず機種を伝えて選んでもらうのが安心です。適合サイズを誤ると切れやすさだけでなく、モーターへの負担にもつながります。
自分でできる対処法
絡まりや詰まりが原因なら、ヘッドのカバーを外してコードを一度すべて出し、向きを揃えて巻き直すだけで改善することが多いです。ヘッド内部に草くずが溜まっていたら、ブラシや布で軽く掃除してから巻き直してください。バネやツメが摩耗して反応が悪い場合は部品交換になりますが、ヘッドごと交換したほうが早いケースもあります。
Q. コードの太さが分からない場合はどうすればいいですか?
A. 機種名や型式が分かれば適合サイズをお調べできます。今使っているコードの切れ端を持ってきていただいても照合できます。
Q. 自分で巻き直しても直らないときはどうすれば?
A. バネやツメなど内部部品の破損の可能性があります。無理に分解を進めず、農機具屋にご相談ください。
Q. チップソーとどちらを選べばいいですか?
A. 石やブロックの近くを刈ることが多い方はナイロンコード、広い畑や畦道を効率よく刈りたい方はチップソーが向いています。用途を教えていただければご案内できます。
📝 まとめ
- コードが出ない原因は絡まり・詰まり・残量不足・送り出し部品の摩耗が多い
- コードがすぐ切れる原因は太さの不適合・硬いものへの接触・劣化・回転数の設定
- ヘッドを開けて巻き直すだけで直ることが多いが、無理に引っ張らない
- 部品の破損が疑われる場合は自分で分解を進めず農機具屋へ相談を
同じトラブルでも、原因がコードそのものとは限らないのだと知りました。私もまだまだ事務見習いですが、電話でこうしたご相談を受けたときは今日の話を思い出してお答えしたいです。

