農機具の部品塗装、なぜ”ほどほど”にするのか|整備士さんに聞きました

修理・メンテナンス

錆びた金具にスプレーを吹きかける整備士さんの手元から、意外な話を聞きました。

先日、修理で外した部品にシュッとスプレーを吹きかけている整備士さんを見かけました。錆びていた金具が、みるみるうちにオレンジ色に。「新品みたいにピカピカにしないんですか?」と聞いたら、機械の塗装は違和感がないよう”ほどほど”にしているという、意外な答えが返ってきました。

💡 部品を塗装する目的とは?
修理で外した部品を塗装するのは、見た目をきれいにするためというよりサビや腐食から金属を守るためが大きな理由だそうです。表面が削れたり錆びたりした部分をそのままにしておくと、そこから腐食が広がってしまうため、塗料の膜で保護する意味合いが強いとのこと。

全部ピカピカにはしない理由

錆びていた部品を塗装すると、その部分だけ新品のようにツヤツヤになります。でも整備士さんいわく、周りの古い部品との差が目立ちすぎると、かえって不自然に見えてしまうそうです。長年使われてきた機械にとって、使用感のあるツヤ消し気味の質感も、ある意味では自然な姿。だからこそ、あえてピカピカに仕上げすぎず、ちょうどいい塗り具合を意識しているんだとか。

整備士さんが修理した部品にオレンジ色のスプレー塗装をしている様子

もちろん、機能に関わる部分の防錆はしっかり行います。ただ、必要以上に厚塗りしたり、可動部分にまで塗料が入り込んだりすると、今度は動きが渋くなる原因になってしまうこともあるそうです。守るべきところをきちんと守りつつ、余計な部分には塗らないという線引きが大事なんだと教えてもらいました。

色を合わせるひと工夫

使うのは、機体の色に近いスプレー塗料。農機具メーカーによって使われているオレンジや赤、緑などの色味は微妙に違うため、なるべく近い色を選ぶことで、塗り直した部分の違和感を減らしているそうです。ボルトの頭やネジ穴など、細かい部分は養生してから塗るのもポイントとのことでした。スプレーは薄く何度かに分けて重ねるのがコツで、一度に厚く吹き付けると液だれしたり乾きムラができたりするそうです。乾燥時間をしっかり置くことも、仕上がりをきれいに保つ地味なポイントなんだとか。

Q. 自分で部品を塗装してもいいのですか?

A. 簡単な部品であればご自身で塗装される方もいらっしゃいます。ただ、可動部分やベアリング周りなど、塗料が入り込むと不具合の原因になる箇所もあるため、迷ったら農機具屋に相談していただくのが安心です。

Q. 塗装が剥げてきたら、そのままにしておいても大丈夫ですか?

A. 表面が剥げただけならすぐに問題になるわけではありませんが、そこから水分が入り込むとサビが進みやすくなります。気になる剥げを見つけたら、早めに手当てしておくのがおすすめです。

Q. 塗装用のスプレーはどこで購入できますか?

A. ホームセンターやカー用品店で、農機具メーカーの純正色に近いタッチアップスプレーが販売されています。メーカーや年式によって微妙に色味が違うこともあるので、迷ったら農機具屋に相談していただくと確実です。

📝 今日のまとめ

部品の塗装は見た目より防錆が主な目的。ピカピカに仕上げすぎず、周りとの馴染みを見ながら”ほどほど”に塗るのが整備士さんのこだわり。色味を近づけたり、可動部分を避けたりと、細かな配慮があってこその仕上がりでした。

派手な作業ではありませんが、こういう細かい配慮の積み重ねが、機械を長く使ってもらうことにつながっているんだなと感じました。次にオレンジ色のスプレー缶を見かけたら、また整備士さんに使い方のコツを聞いてみようと思います。

派手な作業ではありませんが、こういう細かい配慮の積み重ねが機械を長く使ってもらうことにつながっているんだなと感じました。私もまだまだ事務見習いですが、次にオレンジ色のスプレー缶を見かけたらまたコツを聞いてみようと思います。

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