春先、田植え直前になって「機械が動かない」と駆け込んでくるお客さんがいます。早めの点検が鉄則だと、整備士さんに教わったチェックポイントをまとめました。
「田植えの直前に機械が動かない!」——これは農機具屋に駆け込んでくるお客さんの中で、春のシーズンに特に多いパターンです。田植え機のシーズン前点検はできるだけ早めにやっておくのが鉄則だと整備士さんに教わりました。
▌ この記事でわかること
- シーズン前点検で確認すべき5つのポイント
- 植付け部・フロートの確認方法
- エンジン・燃料・オイルの確認
- 苗のせ台・マーカーの動作確認
- 農機具屋に点検依頼するタイミング
シーズン前点検が大切な理由
田植え機は1年のうちほんの数日しか使わない農機具です。その分、使わない間にゴムが硬化したり、オイルが劣化したり、錆が出たりしやすいと教わりました。「去年動いたから今年も大丈夫」は禁物です。
🔧 整備士さんのひとこと
「田植えは時期がずらせません。直前に壊れて修理が間に合わなかったという相談が毎年来ます。シーズン前の点検は早いほど安心です」
①エンジン・燃料・オイルの確認
▌ エンジン周りのチェック
- エンジンオイルの量と色を確認(黒く汚れていたら交換)
- 燃料タンクを確認(古い燃料が残っている場合は抜いて新しい燃料を入れる)
- エアフィルターのホコリ・汚れを確認・清掃
- エンジンをかけて煙・異音・オイル漏れがないか確認
- 冷却水(水冷エンジンの場合)の量と状態を確認
②植付け部の動作確認
💡 植付け部とは?
田植え機が苗を田んぼに植え付けるための装置。植付け爪・苗送りベルトなど複数の部品で構成されており、ここが正常に動かないと苗が植えられない。点検で最も重要な箇所のひとつ。
▌ 植付け部の確認ポイント
- 植付け爪の欠け・摩耗がないか目視確認
- 苗送りベルトの亀裂・伸び・硬化がないか
- 植付け部をゆっくり手で回して引っかかりがないか
- 潤滑油(グリス)が必要な箇所に補充されているか
③フロートの確認
💡 フロート(整地フロート)とは?
田植え機の底部についている板状のパーツ。田んぼの表面を均しながら走行するためのもので、ゴム部分が劣化すると均一な植え付けができなくなります。
フロートのゴム部分の硬化・亀裂・摩耗を確認しましょう。劣化が進んでいる場合は交換が必要です。フロートの状態は植え付けの精度に直結します。
④苗のせ台・マーカーの確認
▌ 苗のせ台・マーカーのチェック
- 苗のせ台がスムーズにスライドするか(引っかかり・異音がないか)
- 苗のせ台の傷・変形がないか(苗が引っかかる原因になる)
- マーカーが正常に展開・収納できるか
- マーカーの折れ・変形がないか
⑤バッテリー・タイヤの確認
▌ バッテリー・タイヤのチェック
- バッテリーの充電状態を確認(冬に外して保管していない場合は要注意)
- タイヤの空気圧を確認・補充
- タイヤのひび割れ・摩耗状態を目視確認
- ラグ(田植え機のタイヤの突起)の摩耗がないか
農機具屋に点検依頼するタイミング
田植えシーズンの直前(4月後半〜5月)は農機具屋が一番混み合います。3月中〜4月上旬に持ち込むと余裕を持って対応してもらいやすいです。「とりあえず全体を見てほしい」というご依頼も大場農機で承ります。
よくある質問(Q&A)
Q. 去年使い終わったあと洗浄だけした。点検は必要?
A. 洗浄はできていても、部品の劣化・油脂の確認・動作確認は別に必要です。特に植付け部やフロートは目視だけでは見落としやすいので、シーズン前に農機具屋で点検を受けることをおすすめします。
Q. 田植え機の点検、自分でどこまでできる?
A. エンジンオイルの確認・燃料の確認・外観の目視点検は自分でできます。植付け部の分解点検・ベルト交換・フロートの交換などは農機具屋に依頼するのが安全です。
Q. 点検に出す前に準備することは?
A. 洗浄してから持ち込むと農機具屋でスムーズに点検できます。前シーズンで気になっていた不具合(異音・動きが悪いなど)をメモしておくと伝えやすいです。
📝 田植え機・シーズン前点検まとめ
- 田植えは時期をずらせない——直前の故障が一番困る
- エンジン・オイル・燃料はシーズン前に必ず確認
- 植付け爪・苗送りベルト・フロートは劣化しやすい消耗品
- バッテリーは冬の間に弱っている可能性がある
- 農機具屋への持ち込みは3月〜4月上旬が余裕あり

私もまだまだ事務見習いですが、直前に慌てる方が多いと聞いて、早めの点検の大切さを実感しています。気軽に聞いてください。

