コンバインのメンテナンス、収穫後にやること|農機具屋が教える基本ケア

事務員の日常

稲刈りが終わってほっとひと息——でも、そのまま倉庫にしまうのは要注意だそうです。収穫後のケアを怠ると翌年困ることになると、整備士さんに教わったポイントをまとめました。

稲刈りが終わった!——でも、コンバインをそのまま倉庫に入れていませんか?収穫後のケアをさぼると、翌年のシーズンに「動かない」「動きがおかしい」というトラブルにつながります。農繁期の直前に壊れると修理が間に合わず、農作業に大きな支障が出ることも。

農機具屋の整備士さんに教わった、収穫後にやっておくべきコンバインのメンテナンスをまとめました。

▌ この記事でわかること

  • 収穫後すぐにやること(洗浄の順番と重要性)
  • グリスアップ・燃料処理・バッテリー管理の手順
  • エンジンオイル交換のタイミング
  • 刈り取り刃の点検・交換サイン
  • 格納前の最終チェックリスト

まず最優先:わらくずと泥を洗浄する

コンバインを使い終わったら、できるだけ当日か翌日中に洗浄してください。乾いてしまってから落とすのは何倍も大変です。コンバインの内部にはわらくず・籾・泥が大量に残っており、放置すると——

  • わらが腐って機械を傷める
  • 湿気でサビが進む
  • 虫やネズミが巣を作る

——といったトラブルの原因になります。

💡 脱穀部とは?
コンバインの内部で、刈り取った稲から籾を分離する部分。わらくずや籾が特にたまりやすく、洗浄で最も丁寧に行うべき箇所のひとつです。

▌ 洗浄の順番(整備士さん直伝)

  • ① エアコンプレッサーでわらくずを先に吹き飛ばす(高圧洗浄より先にやること)
  • ② 刈り取り部・脱穀部・排出口まわりを念入りに
  • ③ 水洗いする場合は電気系統に水が入らないよう注意
  • ④ 洗浄後はエンジンをかけて水分を飛ばす・風通しのよい場所で乾燥させる

🔧 整備士さんのひとこと

「洗浄せずに倉庫に入れると、春に持ってきたとき中が大変なことになってる。使ったその日か翌日には洗ってほしいですね」

グリスアップ・各部への注油

コンバインには多くの可動部分があります。使用後にグリスが切れたまま放置すると、オフシーズン中に錆びたり固着したりして、翌年動かなくなる原因になります。

💡 グリスニップルとは?
グリス(潤滑油)を注入するための小さな口金。コンバインの各部に複数あり、取扱説明書に場所と本数が記載されています。シーズン終わりに全箇所を確認するのが基本です。

グリスニップルの位置は取扱説明書に記載があります。シーズン終わりに一通りグリスを注しましょう。チェーンには専用のチェーンオイルを使います。

🔧 整備士さんのひとこと

「グリスアップはコンバインに限らず、農機具全般で一番さぼりやすいところ。でも春に動かなくなる原因の多くがこれです」

燃料を抜いて保管する

長期保管のときは燃料コックを閉じ、エンジンが止まるまで運転してキャブレター内を空にしてください。

ガソリンを入れたまま数か月置くと劣化して、ねばねばした成分がキャブレター内に詰まります。春になってもエンジンがかからない原因の多くはこれです。

エンジンオイルの交換もこのタイミングで

燃料処理と合わせて、エンジンオイルの交換もシーズン終わりに済ませておくのがベストだと教わりました。使用後のオイルは汚れや水分が混じっており、そのまま保管すると内部がサビやすくなります。

交換後のきれいなオイルで保管しておけば、春のエンジン始動もスムーズになります。

バッテリーを外して室内保管

バッテリーは低温に弱く、冬の間に外に置いておくと放電・劣化が進みます。外して室内の温度変化が少ない場所に保管し、月に一度ほど補充電しておくと来シーズンもスムーズにかかります。

刈り取り刃(カッター)の点検はオフシーズン中に

コンバインの刈り取り部にある刃は消耗品です。シーズン中に酷使した刃は摩耗や欠けが生じていることがあります。

💡 カッター刃(刈り刃)とは?
コンバインの刈り取り部で稲を切るための刃。摩耗や欠けがあると刈り残しが増えたり、詰まりやすくなります。消耗品なのでシーズンごとに確認が必要です。

▌ 交換サインはこれ

  • 刈り残しや倒れた稲が増えてきた
  • 刃に目で見てわかる欠けや摩耗がある
  • 例年より詰まりやすくなった

春に気づいても部品の手配が間に合わないことがあるので、オフシーズン中に点検・交換しておくのがベストです。

格納前の最終チェック

保管場所に収める前に、以下を最終確認しておきましょう。

  • 各部にカバーをかける(埃・湿気よけ)
  • 風通しのよい場所に格納する(密閉された湿気の多い場所はNG)
  • タイヤの空気圧を確認(長期保管中にへこむことがある)
  • 翌シーズンに向けた部品交換メモを残しておく

🔧 整備士さんのひとこと

「格納したらおしまいではなく、翌年の準備が始まると思ってほしいです。春に焦らないための作業が、秋のうちに全部できますよ」

▌ 収穫後チェックリスト

  • ☑ 洗浄:当日か翌日にわらくず・籾・泥を除去
  • ☑ グリスアップ・注油:各可動部に(取説で位置を確認)
  • ☑ 燃料処理:コックを閉じてキャブレターを空運転
  • ☑ エンジンオイル交換:汚れたオイルで越冬させない
  • ☑ バッテリー:外して室内保管・月1回補充電
  • ☑ 刈り取り刃:摩耗・欠けを確認、必要なら交換
  • ☑ 格納:カバーをかけて風通しのよい場所へ

よくある質問(Q&A)

Q. 洗浄はどこまでやればいい?

A. エアコンプレッサーでわらくずを吹き飛ばしてから水洗い、が基本だと教わりました。特に脱穀部・刈り取り部・排出口まわりは念入りに。電気系統に水がかからないよう注意が必要です。

Q. 燃料は全部抜かないといけない?

A. キャブレター内のガソリンを抜くことが大事です。燃料タンクは空にしなくてもよいケースもありますが、コンバインの機種によって異なるため取扱説明書か農機具屋に確認するのが確実です。

Q. 収穫後のメンテナンスを農機具屋に頼める?

A. はい、大場農機では収穫後のコンバイン点検・整備も承っています。洗浄後に持ち込んでいただければ、各部の点検・グリスアップ・オイル交換などをまとめてご対応します。

大場農機にご相談ください

「収穫後の点検を農機具屋にまとめてお願いしたい」というご依頼も承ります。シーズン終わりにまとめてご相談ください。

📝 コンバイン・収穫後メンテナンスまとめ

  • 当日か翌日に洗浄——乾く前が一番落とせる
  • グリスアップと燃料処理でオフシーズンを安全に越す
  • エンジンオイル交換は秋のうちに(春のスムーズ始動のため)
  • バッテリーは室内保管・月1回補充電を忘れずに
  • 刃の点検はオフシーズン中——春に部品が間に合わないことも
  • 格納前のカバー・換気も忘れずに

私もまだまだ事務見習いですが、片づけの前のひと手間がどれだけ大事か、この仕事で知りました。気軽に聞いてください。

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