静岡県袋井市・油山寺をお散歩|目の霊山と風鈴まつりの涼

事務員の日常

会社からそう遠くない場所に、まだ訪れたことのないお寺がありました。

先日のお休みの日、カメラを片手に袋井市の油山寺(ゆさんじ)まで散歩してきました。会社からも車で30分ほどの場所なのに、恥ずかしながらきちんと参拝したのは今回が初めてです。緑の濃い参道と涼しげな風鈴の音に、すっかり癒されて帰ってきました。

普段の仕事では、修理に持ち込まれた農機具の油や砂ぼこりの匂いに囲まれていることがほとんどです。休みの日くらいは全然違う空気を吸いたくて、地図で近場を探していたときに目についたのが油山寺でした。名前は前から知っていたのに、実際に足を運ぶのは初めて。地元にいても知らない場所はまだまだあるものだと、歩き出してすぐに感じました。

油山寺について

油山寺は大宝元年(701年)に行基によって開かれたと伝わる真言宗のお寺です。孝謙天皇の眼病を治したという薬師様が祀られていることから「目の霊山」として古くから信仰を集めてきました。境内に一歩入ると、大きな杉やもみじに囲まれた石畳の参道がまっすぐに続いていて、街中とは空気の違いをすぐに感じました。

見どころは山門だけではありません。掛川城の大手門を移築したという山門をくぐった先には、「るりの滝」と呼ばれる清らかな滝や、山の上に建つ朱塗りの三重塔があります。山門・三重塔・本堂内の薬師如来厨子はいずれも国の重要文化財に指定されているそうで、農機具屋の事務員としては「よくぞこれだけの木造建築が今も残っているものだ」と、木や金属を扱う仕事柄つい構造のほうに目がいってしまいました。

油山寺の参道と赤い鳥居

風鈴まつりの様子

訪れた時期はちょうど「遠州三山風鈴まつり」の開催中でした。油山寺・法多山・可睡斎の三つのお寺をめぐるお祭りで、2026年は5月23日から8月23日までの開催だそうです。参道の木々にたくさんの風鈴が吊るされていて、風が吹くたびにあちこちからチリンチリンと音が重なります。ガラスの風鈴のほかに、深く長く響く南部鉄器の風鈴も多く飾られているのが油山寺ならではの特徴とのことで、澄んだ低い音色が印象に残りました。

風鈴は一つひとつ絵柄も違っていて、金魚や朝顔、花火が描かれたものなど眺めているだけでも飽きません。写真を撮るために足を止める人、お子さん連れでのんびり歩く人、三脚を立てて本格的に撮影している方など、参拝というより夏のお散歩を楽しむ雰囲気の人が多かったのも印象的でした。冷房の効いた場所とは違う、木陰の自然な涼しさというのもいいものだと感じました。

油山寺の参道に並んだ色とりどりの風鈴

近づいてよく見ると、一つひとつが手描きだとわかる細かい絵柄で、同じものは一つとしてありませんでした。せっかくなので何枚か接写もしてみました。

油山寺の風鈴のクローズアップ

参道の途中には小さな赤い橋もあり、木漏れ日と風鈴の音を聞きながらのんびり歩くだけでも十分に気持ちがいい時間でした。普段は農機具や部品ばかり見ている目に、久しぶりに違う景色を映せた気がします。

油山寺の参道に吊るされた風鈴と赤い橋

💡用語ボックス:目の霊山・遠州三山

「目の霊山」は、孝謙天皇の眼病平癒の伝説にちなんで油山寺に付けられた呼び名です。「遠州三山」は、この油山寺と法多山尊永寺、可睡斎という遠州地域を代表する3つの古刹の総称で、初詣や紅葉、風鈴まつりなど、季節ごとの行事で多くの人が訪れる名所として知られています。

風鈴まつりの期間中は日中と夕方で境内の雰囲気がかなり変わるそうなので、涼を求めて行くなら日差しの強い時間帯を避けるのがおすすめです。

駐車場は境内近くに用意されていて、車でのアクセスも便利でした。お参りのついでに三重塔まで少し山道を登ってみると、下から見るのとはまた違う景色が楽しめます。動きやすい靴で行くと安心です。

📝まとめ

袋井市の油山寺は、目の霊山として信仰を集める真言宗のお寺で、重要文化財の山門・三重塔をはじめ見どころが多く、夏は遠州三山風鈴まつりで涼やかな音色も楽しめます。地元にいながら知らない場所はまだまだあるのだと、今回のお散歩で改めて感じました。休みの日のちょっとした遠足に、ぜひ訪れてみてください。

風鈴の音と木漏れ日に包まれて、夏らしい涼をいただいた散歩でした。私もまだまだ事務見習いですが、たまにはこうして息抜きの様子もお届けできたらと思います。

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